11月30日、千葉消費委員会メンバー5人と、職員3人で、生活クラブの鶏卵生産者の旭愛農に、点検に行ってきました。
旭愛農の鶏卵農場は、大松農場、赤座農場、林農場の3つ。
大松農場は、成鶏舎30棟。55000羽(鶏種はさくら9割・もみじ1割) 使用飼料は自家配合で1t当たり4万円。自家配合のため、飼料価格高騰時の国からの補填金なし。
赤座農場は、成鶏舎6棟。25000羽。(さくら9割・もみじ1割) 使用飼料は1t当たり43000円。飼料価格高騰時の国からの補填金あり。
林農場は、成鶏舎6棟。18000羽。(さくら7割・もみじ3割) 赤座農場と同じく、使用飼料は1t当たり43000円。
3農場とも、余剰卵は市場相場で出荷、割卵にして安く取引されています。不定数発生する余剰卵対策が販売の課題になっています。
余剰卵の中には、10数%のキズ卵、規格外、液卵が含まれ、市販のマヨネーズ工場に捨て値で引き取られています。
スーパーへ出す卵も、卵黄色がネックで取引中止になってきているそうです。卵黄色カラーコードというものがあり、大手スーパーの求める色は10~13。旭愛農の卵黄色は7~8。
黄身の色は、食べるえさからできます。1パック100円台の安売り卵や、付加価値をつけて高く売る卵は、どれも黄身の色を濃くするために、着色料をえさに混ぜたりして操作しているそうです。
愛農のたまごは自然の状態で飼育しているため、本来の卵の色をしています。
もう一つが、卵白の盛り上がり。濃厚卵白の数値(ハウユニット) 大手スーパーでは黄身の色と、白身の盛り上がりを重視するために、ハウユニットの数値が高いことを求めるそうです。
白身の盛り上がりを作るには、小麦粉系のえさと、採卵後、一気に冷やし5度以下流通にすると、人為的に作ることができるそうです。
一方、生活クラブの卵は、無洗卵、常温配送。たまごの殻にあるクチクラ層が洗うと損なわれ、鮮度が落ちてしまうため、無洗卵なら鮮度を保ったまま常温配送が可能です。
たまごは、温度変化を嫌い、鶏舎で生みたてのときと、家庭に届くまで、なるべく温度変化がない方が、鮮度が保持されます。スーパーの卵は、その流通過程で、最終的に食卓にのぼるまで、いろいろな経路を通ります。割ったとき、白身が盛り上がっているから新鮮というのは、消費者が求めるから、業者が人為的に作り出しているイメージ戦略なのかもしれません。
夏場、鶏が水をよく飲むので、水溶性卵白になりやすく、古い卵が入っていたのでは?というクレームがあるそうですが、採卵後最大48時間以内に供給する基準があるため、古い卵が入るということは絶対にありえないそうです。
伝染病対策のため、なかなか中まで見せていただけない鶏舎も、組合員による点検ということで、内部まで見せていただきました。
林農場の鶏舎(1棟に3000羽。もっと大規模鶏舎かと想像していたが、コンパクトな鶏舎。)

通路がきれいで、鶏糞の匂いもあまり気になりませんでした。

伝染病を防ぐために、水は鶏がくちばしでつっついてそれぞれが飲む方式に。従来は、ケージの前にある管に水が入り、汲み置きになっていました。飲み水から感染するのを防いでいます。

3000羽ずつ6棟の18000羽に給餌するのに、一つ一つ手作業でやるには大変な重労働。養鶏家は、鶏が気持ちよく卵を産めるようにえさの時間も鶏の習性に合わせ、人間の都合には合わせないで、早朝からの作業になります。その重労働をサポートする自動給餌機。

採卵中です。

大松農場の自家配合場。

NON-GMO(非遺伝子組み換え)センチュリーコーン。

小野田製油のごま油から出るゴマのかすもえさに入っています。

鶏糞の一次発酵場

順次、発酵させて、完熟堆肥にし、野菜やお米の生産者のところで使います。

林農場の入り口にあった「鶏霊」 いのちをいただいていることを改めて教えていただきました。
私たちの鶏卵利用が年々下がってきて、余剰卵が市場に捨て値で流れていくという現実。その余剰卵も取引が難しくなってきているという話を聞き、約束した量を食べていくということが生産を持続させ、品質の高さをも保障するということがわかりました。
どの消費材にも通じることですが、「責任ある利用」を呼びかけることが重要だと感じました。
(報告:千葉消費委員 下総ブロック消費委員長)